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耳鳴り/耳づまり 耳の疾患に力を入れています

2022年1月4日

耳鳴りが鳴っている図

当院では「突発性難聴」の後遺症として残った耳鳴りや耳づまり、突発性難聴を繰り返しながらだんだん治りにくくなる耳鳴りや耳づまり、ひどい風邪から引き起こされた耳鳴りや耳づまり、自律神経失調症からの耳鳴りや耳づまり、PMSや更年期障害などのホルモンバランスからくる耳鳴りや耳づまりなど、さまざまな耳鳴り・耳づまりの症状を診ております。

投薬では良くならないめまい・耳鳴り・難聴が鍼灸治療で改善されるケースを経験してきました。的確にカラダの状態を把握し、的確な部位に的確な刺激を与えることでカラダが変化し、症状が改善されます。めまいや耳鳴りや難聴や耳づまり(突発性難聴の後遺症など)でつらい思いをされている方はぜひ鍼灸治療に代表される刺激療法をお勧めします。副作用が無く、安心で安全な鍼灸治療をぜひ体験してください。

治療効果を速やかに感じていただくために、ご自宅で積極的にツボの手入れができる『ローラー針ケア』も指導させていただきます。

「あるべきはずのない音が聞こえるという精神的なストレスは経験した者にしか分からない!」耳鳴り症状をお持ちの方は言われます。耳のつまり感も同じように不快なものです。いつなんどきもつきまとう「音」や耳の不快感に対するストレスはかなりのものになるので、耳鳴りや耳づまりそのものの改善へのとり組みと、ストレスが引き起こすその他の体の症状を同時にケアしていくことも大事です。

  1. 経験したものにしか分からない耳鳴りの辛さ
  2. 耳鳴りの正体~音が伝わる部分に何かが起こっている
  3. 耳鳴りは粘膜が荒れると起こる
  4. 耳鳴りがひどくなるとき~気をつけたい5つのこと
  5. 耳鳴りのストレスとの向き合いかた
  6. 当院の耳鳴り治療
  7. 鍼灸治療と耳鳴り~早く効果を感じていただくために
  8. 耳鳴りの集中治療コースについて

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1.経験したものにしか分からない耳鳴り、耳づまりの辛さ

耳鳴りの辛さは想像を絶するものです。患者さんの言葉を借りれば「ジャーっとセミが鳴いているようだ」「キーンとつんざく音がする」「ブチブチ聞こえる」とさまざまな表現をされます。音の大きさによっては日中は耳鳴りがまぎれることもありますが、シーンとした夜などは耳鳴りが大きく聞こえて辛いものです。自分の耳鳴りをかき消すために大声で叫びたい!とおっしゃった患者さんもいらっしゃいます。耳鳴りで眠りが妨げられることもあります。耳の閉塞感(耳づまり・耳のこもり)も大変気持ちの悪いものです。

耳鳴りや耳のこもり感は聞こえ方にも影響します。耳鳴りの音と重なる周波数(ヘルツ)の領域は聞こえづらくなり、難聴ではないのにオージオメーター検査で値が低くなることがあります。耳がこもると水の中にいるような聞こえ方になり、聞こえも悪く不快です。耳がこもってポコポコ聞こえたり、自分の話す声がやけに大きく響いたり、特定の音がとても苦手になったり気になったりもします(食器があたる音や、子供の叫び声など)。

2.耳鳴りの正体~音が伝わる部分に何かが起こっている

音のもとは空気の振動です。振動が耳の入り口にある鼓膜を震えさせて、外耳・中耳を伝わり、最終的に内耳の蝸牛(うずまき管)の粘膜にびっしりはりついた聴覚受容器を揺らします。うずまき管はリンパ液で満たされており、伝わってきた振動で液が揺らされて聴覚受容器も揺れるのです。揺れをキャッチした聴覚受容器は内耳神経を通じて脳に信号送ります。脳の聴覚野がその信号を受けとって音は認識されるのです。

システムは単純シンプルですがとても精密な器官です。精密がゆえに耳はそのほとんどを側頭骨に包まれて守られています。

耳鳴りとは、振動以外の刺激が聴覚受容器を刺激して脳に伝わってしまう状態を言います。音が伝わる伝道路のどこかに振動以外の刺激が影響している可能性が考えられます。中耳が軽く炎症して粘膜が腫れて、振動がひずんで伝わっているのかもしれません。内耳の粘膜が荒れてリンパ液の濃度が変化することで聴覚受容器を過剰に刺激されているのかもしれません。蝸牛の粘膜が荒れて聴覚受容器細胞そのものがひずんで、振動以外の間違った刺激をひろっている可能性も考えられます。音(振動)ではないのに脳に伝えてしまう、これが耳鳴りの正体なのです。

耳の図解

3.耳鳴りは粘膜が荒れると起こる

耳の中は、中耳とノドをつなぐ「耳管(じかん)」という管で開放されています。ですから、耳の粘膜は外からのいろいろなものに傷つけられてしまうことがあります。細菌やウィルスなどのバイ菌が耳に入ると粘膜を荒らします。粘膜は荒れると小さく赤く腫れたりもします。水疱ができることもあります。粘膜から染み出てくるリンパ液の濃度にも変化が起こるでしょう。こういうものが、音(振動)の伝達に影響して耳鳴りを作ってしまう原因になります。ですから、耳鳴りや耳のこもり感は耳の粘膜のちょっとした不具合でも生じる可能性があります。

本来でしたら、このような粘膜の荒れた状態も自らの「免疫力」で修復していくことで、耳鳴りが小さくなったり気にならなくなったり、耳のこもり感もとれて無くなります。しかしながら、体の土台・基礎(免疫力)がしっかりしていないと耳の粘膜の修復に時間がかかったり、修復しきれなくて耳鳴りが残ってしまいます。

4.耳鳴りがひどくなるとき~気をつけたい5つのこと

耳の症状を観察していると、次にあげる5つのことのうち2~3個が重なったときに耳鳴りや耳のこもり感が増強するようです。体調が落ちているときにはひとつのことでも症状がひどくなることがあるので、どれも気をつけたい項目です。

①風邪

風邪により鼻やノドの調子がおかしくなると、耳の調子が悪くなります。鼻の粘膜が荒れて鼻水がでたり、ノドの粘膜が荒れて痛くなるということは、耳の粘膜も荒れているからです。内耳・中耳・外耳の粘膜が荒れると聴覚受容器は敏感になり、余計な刺激を拾ってしまうことで耳鳴りが大きくなります。この意味では花粉症などによる鼻症状も同じように耳鳴りや耳のこもり感を増強します。上手にアレルギー症状を抑えることも必要です。

②疲れ・疲労

疲労が蓄積している状態も要注意です。人はある程度は疲れのあるなかで物ごとをやりこなせる力があります。アドレナリンなどのホルモンが体を活性化してくれるからです。しかしこの状態も長期的に継続はできません。積み重なる疲労の中で、体の免疫力が少しずつ下がっていくからです。そして免疫力があるラインを切ったときに、耳の症状はひどくなります。引越しや転職、移動続きの出張の後、他の病気の予後、出産の後に突発性難聴などの耳の病気を発症しやすいのもこのためだと思われます。できるだけ頑張りすぎずに、やるときと休むときのメリハリをつけることも必要です。

③睡眠不足

眠りは大きくカラダを修復させます。多くの内臓は睡眠中にたくさん働いて、免疫細胞を増幅させて免疫力を高めてくれるからです。眠りが不足すると、カラダの免疫力が少しずつ低下して、あるラインを切ったときに耳の症状はひどくなります。耳の粘膜の荒れが修復されにくくなるからです。夜に継続して眠れないときには昼間の昼寝も必要です。ときには導眠剤などのお薬の力を借りてグッと寝ることも、カラダの修復には必要な場合もあります。

④大きなストレス・継続的なちょっとしたストレス

ある程度のストレスは皆さんお持ちですし、カラダはうまいこと処理できるようになっています。ストレスはときにはカラダを刺激してアドレナリン効果を発揮させて元気にしてくれます。全くストレスのない状態ではカラダも怠けてしまい、別の病気を引き起こしかねません。しかしながら、ストレスに対する許容量はひとそれぞれですね。やはり、あまりにも大きなストレスを受けたり、たいしたことないと思っていてもそのストレスが何年も続いたりすると、カラダの自律神経は異常な緊張状態を強いられるようになり、バランスを失って自律神経症状を引き起こすことになります。耳において言えば、自律神経が緊張しすぎると耳の中の血管は収縮してしまい血流が悪くなります。よって耳の粘膜が荒れて耳鳴りや耳のこもりはひどくなりやすくなります。全てのストレスを排除することは難しいですが、上手にストレスと折り合いをつけていく工夫は必要でしょう。

⑤気圧の変化

雨の日やその前日は耳のこもり感などの耳の不調がよく出るようです。台風のときは顕著にあらわれます。低気圧が良くないとか高気圧がどうとかそういうことではなくて、気圧(=重力)が変化しているときが耳に負担をかけるようです。気圧がグーッと変化している雨の前日に耳鳴りが増したり耳のこもり感が出やすいのはこのためです。気圧の変動が激しい春の3月や秋の10月あたりに耳の患者さんが増えるのもこの影響であろうと考えています。天候や気圧の変化は自分の力ではどうしようもありませんが、「きょうは耳鳴りが大きいな、こもり感が強いな」というときに「天気が雨に向かっていってるからだわ」と理由が分かるとそれだけで安心できます。天候が回復すると耳の状態も改善します。

エレベータや飛行機の中では、気圧の変化が急激に変わるために耳鳴りやこもり感が増強する場合があります。耳は、中を一定の圧力で保つことで安定した振動を内耳のうずまき管に伝えるようにできています。外部からの圧力の影響はノドにつながる「耳管(じかん)」を無意識に開いたり閉じたりすることで微調節しています。この微調節があまり得意でない人は飛行機の中で耳鳴りやこもり感が大きくなったり、耳痛(耳が圧力で痛くなる)でつらい思いをすることになってしまいます。日ごろから耳とノドの奥を開閉する筋肉を鍛えて簡単に「耳抜き」ができるように練習しましょう。飛行機で高度が上昇しているときや下降しているときに上手に耳抜きができれば、耳のこもりも解消しながら耳痛も無く飛行機に乗れるはずです。

あともうひとつ書いておきたいことは、女性のホルモンバランスも耳の症状を助長させることがあります。ホルモンバランスに影響を受けやすい体質の方は、生理前のPMSの時期や排卵期に耳鳴りや耳のこもり感が増強するようです。

5.耳鳴りのストレスとの向き合いかた

耳の図

長期間の耳鳴りがあたえるストレスの蓄積は思いもよらない症状を引き起こします。不眠や倦怠感、食欲不振、高血圧、動悸・息切れなどの自律神経症状やパニック症状はもちろんのこと、つらさから軽いうつ病になられる方も少なくありません。耳鳴りや耳のこもりも長期になってきますと、耳鳴りがあることそのものがストレスになってしまい、ストレスが自律神経を緊張させて上記のような自律神経症状を引き起こし、また自律神経の緊張は耳の毛細血管の血流を悪くして耳を改善しにくくしてしまう、という悪循環に陥ることもよくあります。悪循環のスパイラルにはまると、なかなかそこから出られない、つまり全ての症状が改善しにくくなります。悪循環をほどくために、鍼灸でしっかり自律神経系を整えて、内臓の機能を高めて免疫力を向上させて、耳の粘膜を修復できるようなカラダづくりをすること。悪いスパイラルから、耳が改善する方向にカラダを導くことが必要です。

そしてこれもとても大切なことなのですが、ご自分の耳の状態やカラダ全体の状態、発症した経緯や原因になるであろうカラダへの負担など、しっかり整理して理解することが必要です。そして今から耳のためにできること、カラダ全体のためにできること、改善した方が良いことなども整理することで気持ちも落ち着き、ストレスも半減します。ストレスが少しでも減れば、自律神経も正常な動きをして耳も改善しやすくなります。ストレスの根底には「良くならないのではないか」という絶望感が大きいのも事実です。たくさんの病院でそう宣告されてしまっては当然だと思います。まだまだ手当ての方法は有り、改善の可能性はありますのであきらめないでください。

6.当院の耳鳴り、耳づまり治療

今までの説明でお分かりになると思いますが、耳鳴り・耳づまり・耳のこもりの治療ポイントは内耳(蝸牛)・中耳・外耳の粘膜を整えることであると考えています。粘膜が荒れて敏感になると、音の振動以外の刺激をとらえて脳に送りこんでしまい、それが耳鳴りとして認識されるからです。耳のまわりにある耳と関連するツボを触診し刺激することにより、耳の粘膜の血管及び血流や組織液にアプローチします。耳の陰圧に関係する耳周りの筋肉のつっぱりも取り除きます。

バイ菌に負けない粘膜をつくるにはカラダ全体の免疫力をあげることがとても大事です。お腹を触診して内臓の疲れを確認し、温灸などで肝臓や腸などの機能を高めて免疫力を強くしていきます。全身の免疫力が向上すると耳の粘膜状態を引き上げやすくなるので、耳鳴りの針の効果が安定します。耳鳴り・耳のこもりが改善しやすいカラダづくりが目標です。

耳鳴り・耳づまり・耳のこもり が引き起こしてしまったその他の症状(随伴症状)もケアします。胸苦しさ、食欲不振、動悸、胃腸症状、不眠など自律神経症状も含まれます。

耳鳴り・耳づまり・耳のこもり が原因で起こる筋肉の痛みやコリを取り除きます。耳の症状を持っていると、どうしても耳の周りや首や肩の筋肉はカチカチになり、大変つらいものです。耳の粘膜から筋肉への反射が起こり必然的に筋肉は固くなるので、耳鳴りやこもり感が減るとコリもらくになります。痛みやコリがひどいとこれも大きなストレスになって、耳鳴りを治りにくくしてしまいますから、コリの解消は大切な治療ポイントです。不快な音を感じていればカラダ全体に力も入りますね。鍼灸の刺激で全身の筋肉をやわらかくほぐして緊張をとると、カラダ全体がとてもらくになります。

7.鍼灸治療と耳鳴り、耳づまり~早く効果を感じていただくために

耳をローラー鍼で刺激している

当院が提供する針やお灸、ローラー針などの鍼灸治療は「刺激療法」の代表です。刺激療法は、刺激をカラダの表面に与えることで、神経のつながりで反射性にカラダの中にある修復力を引き出します。刺激を与える上でとても大切なことは刺激の積み重ねです。たまに思い出したように刺激をしても効果半減です。強い刺激は必要ありません。やさしい刺激をどんどんあなたのカラダに与えてあげること、そうするとカラダの中は変化し、それが症状改善へつながるのです。

その状態を実現させるために、当院での定期的な全身治療と自宅でのローラー針ケアを平行して行うことが有効です。患者さんご本人と施術者が力を合わせて健康をつくりあげていくことが、理想の治療スタイルであり症状改善への一番の早道と考えています。

鍼灸治療は副作用の心配がないので、病院の耳鳴り治療と平行して施術を受けていただけます。耳鼻咽喉科や脳神経外科など、さまざまな病院で耳鳴りの治療をされてから、鍼灸院に来ていただくケースが多いのが実態です。鍼灸のような安全な刺激療法が、耳鳴り治療の第一選択肢のひとつになるよう願ってやみません。統計的には、耳鳴りが聞こえだしてから治療を始めるタイミングが早い方が効果が現れやすいと言われます。しかし実際には、すぐに治療を始めても耳鳴りが収まるまでかなりの治療回数を要する場合もありますし、発症からの時間が経過していたとしても、症状が順調に軽減しているケースも多くあります。まだまだ手当ての方法はありますのであきらめないでください。

8.耳鳴り、耳づまりの集中治療コースについて

耳鳴り、耳づまり治療のポイント

内耳(三半規管)の荒れた粘膜の改善が必要です。粘膜上の水泡や炎症をしずめ、耳石の安定をはかっていくことで耳鳴り、耳づまりは治まりやすくなります。

耳鳴り、耳づまりは耳だけの治療をしてもなかなか改善されません。耳につながる鼻ノド(耳鼻咽喉)を強くすること、内臓の機能を高めて免疫力をつけること、ストレスと上手に付き合って自律神経の働きをスムースにすること。めまいによる首や肩のコリもストレスになるので取り除きましょう。

定期的な全身治療と、自宅でおこなうローラー針ケアで、めまいを起きにくいカラダをつくることが目標です。

耳鳴り、耳づまりの鍼灸治療のながれ

  1. 左右耳のまわりを触診し、三半規管と関係の深いツボをさぐります。細い針で刺激します。
  2. 腹部の触診を行い、温灸などで内臓の機能を高めます。免疫力の強化により内耳の状態が回復しやすくなります。
  3. 耳鳴り、耳づまりが引き起こす随伴症状の手当てをします。自律神経系をととのえながら、頭痛や吐き気、動悸、発汗、冷えなどの症状もケアします。
  4. 耳のまわりの三半規管のツボをローラー針で刺激します。
  5. 耳鳴り、耳づまりにより硬くなった首や肩のコリをとり除いて、つらさを軽減します。
  6. さらに刺激が必要なツボがあれば、刺激時間を決めて、ご自身でローラー針ケアをおこなっていただきます。
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Posted by mayaharikyu