針灸が自律神経にできること⑤【自律神経失調症 パニック障害を克服するコツ】
おはようございます。
神戸元町の鍼灸院、摩耶はり灸院の畑綾乃です。
気持ちのいい秋晴れ、こんな日が続いたらいいな~。
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自律神経が弱い人、過敏な人に、針灸がどんなふうに役に立つか、数回に渡って書いています。
前回は、針灸の刺激によって放出される脳内ホルモンが自律神経をゆるめていくお話でした。
今回は、針灸で体のあちこちの血流が良くなる話です。
ツボを押すと、血流が良くなる。
ツボにお灸をすると、血流が良くなる。
こういうことは今ではよく知られています。
これを生態学的に言うと、ある部位(ツボ)の体表刺激が、感覚神経Aに拾われて、A神経で脳に伝達されているときに、別のBという神経に反射して、B神経の先端にある血管の筋肉が緩むことで、その血管が拡張して多くの血液が流れ込む。
難しそうに聞こえますけれど、「血流が良くなる」と言っているメカニズムは、こういうことなんです。
だから、ツボを刺激すると、ツボの皮膚と神経のつながりのある部位の血流が良くなる。
つまり、胃のツボを刺激すれば、胃はラクになるし、目のツボを刺激すれば目がラクになる、そういうものです。
では血流改善によってラクになるってなんだろう?
血液が運んでくるものが大事なんです。
栄養であり、免疫細胞です。
目につながる毛細血管の血流を良くすることで、目の粘膜にたくさんの栄養(ミネラルやビタミン、アミノ酸など)を運んで、荒れた目の粘膜を修復再生する。
目の粘膜にたくさんの免疫細胞を送り込んで、雑菌を殺す、異物を取り除く、炎症を抑える。
血流を良くするということは、こういうことが起こるから、最終的に目がラクになるんです。
胃の粘膜の血流を良くすることで、粘膜の再生に必要な栄養が集まって、胃の潰瘍(かいよう)などを修復する。
血流で運ばれた栄養分で、胃の粘液をたくさん作ることで、胃の粘膜を保護する、守る。
だから、胃がラクになっていくんです。
針灸のツボ刺激は、体のあちこちの血流を活発にすることで、充分な栄養と免疫細胞が行き届くように導いていくものです。
それぞれのしんどさが減ることで、体のストレスが減りますから、結果的に自律神経も整いやすくなる。
痛みや違和感が体のあちこちにあるうちは、自律神経も落ち着きにくいものです。
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