聴覚過敏~聴こえの過敏性③【突発性難聴 メニエール】

おはようございます。
神戸元町の鍼灸院、摩耶はり灸院の畑綾乃です。
三連休のなか日の朝、いつもの日曜より人が多い気がします。
***
前2回のブログでは、聴覚過敏は、まず耳の中に傷ができて過敏になる、それをほっておくと次に脳が過敏になる、それに自律神経が絡むから治りにくくなる、というプロセスを説明してきました。
どうしたら聴覚過敏は良くなるのか。
原因が2段階あるので、改善も2つあります。
まずは耳そのものに良くないことをしない。
次に、脳に良くないことをしない。
そして最終的に一番大事なのは、自律神経の緊張を減らして音をさほど気にしないでいられる生活を送る、です。
具体的に書いていきます。
耳に良くないこと、脳に良くないことをしないとは、聴覚の過敏性というのは本来は体の防御反応なので、まずはちゃんとそれに従うことです。
過敏さが、少し良くなるまで以下のことに気をつける。
耳に大きい音を入れない、イヤホンやヘッドフォンは使わない。
耳に強い冷たい風をあてない、イヤーマフやニット帽、パーカーなどで耳や耳の周りを守る。
耳に圧がかかるようなことはしない、できるだけ新幹線や飛行機などの乗り物はやめておく、高層ビルのエレベータに乗らない。
耳の粘膜につながる鼻炎や花粉症、のどの炎症を手当する、鼻炎薬の服用やアレルギー剤の服用、のどのうがい、風邪をひかない。
大きい音はストレスになるので、人混みの多いところは行かない、デパ地下など音の響きが大きいところは避ける、ライブやコンサート、映画館も今はやめておく。
睡眠をたっぷりとって、暴飲暴食をやめて、免疫力を上げて耳の粘膜を強くする。
まずは音から自分の耳を守って生活をしていると、ヒトは生きている限りは免疫力もありますし、回復力もありますから、少しだけ耳の調子が上がってくるものなんです。
音の気になり方が変わるんです。
子供の泣き声はつらいけれど、人の話し声はそんなに気にならなくなってきた、とか。
トラックのモーター音は耳にくるけれど、換気扇やエアコンの音は大丈夫になってきた、とか。
デパ地下の人混みのざわつきはしんどくなるけれど、街を歩くのは大丈夫、とか。
そして、このちょっと良くなってきたころが、チャンスなんです。
ここで、いつまでも音を拒絶するのではなくて、大丈夫な範囲を少しずつ広げていくんです。
ゆっくりでいいんですよ、聴力の過敏は日によってアップダウンがあるし、できないときも、しんどいときもあります。
それでも、すいているカフェで1杯だけコーヒー飲んでみようとか、そういうことをトライしていく。
お店がたくさんあるショッピングモールの音はしんどいけれど、小さめのスーパーなら耳栓して行ってみよう、とか。
少しずつ、一つずつ、行きつつ戻りつつでもいいので、耳に対してちょっとずつできることを増やしていくんです。
そうすると、脳は相変わらず大きい音はストレスに感じますけれど、受け入れることのできる音が増えてくることで、ストレス度が低くなる。
脳が少しだけラクになると、自律神経の緊張も減ります。
そうすると、耳の中の毛細血管もひらきやすくなって、血流が良くなることで、耳の粘膜が修復されやすくなります。
耳の粘膜が再生されると、聴覚の過敏は気にならなくなります。
こういうプロセスを、しっかりやっていくことです。
サラッと書きましたけれど、そんなに簡単なことではないですね。
私やうちの患者さんたちのこと、次回に書いておこうと思います。
次回で聴覚過敏については最後になります。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません